北朝鮮の目的について、識者やサラート永山の分析、海外メディアの調査結果をまとめます。
北朝鮮の目的について まとめ
参考資料
● 日刊ゲンダイ (2016年 1月 8日 付)
● 毎日新聞 (2016年 1月6日 付)
● ロシアの通信社 スプートニク
(2016年 1月6日 付)
サラート永山が内容を変えずに、わかりやすくまとめます。
目的の調査や分析の前に、一番最初に考えないとならないことは、真偽についてです。
日刊ゲンダイは、北朝鮮がホラをふいたのでは?と報道しています。
突き詰めて分析してみると、下記のように嘘である、という根拠があります。
【嘘である根拠】
韓国の情報機関の国家情報院と韓国軍関係者は、下記の理由から水爆説に否定的。
北朝鮮は、今まで三回、原爆実験を行っている。
「火薬換算による推定」という計算では、今回の水爆実験の爆発規模は、今までの原爆実験よりも小さい。
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水爆ではなく、水爆の前段階の「ブースト型核分裂弾」の可能性が高いと考えるメディアもいます。
※ ブースト型核分裂弾とは
少量の、核融合物質による爆縮を利用して出力を増強させた原子爆弾のことです。
重水素と三重水素の核融合反応によって放出される高エネルギーの中性子がプルトニウムや高濃縮ウランの核分裂反応を促進させます。
色々詰め込んだカプセルのような爆弾と思えば、わかりやすいです。
そのカプセルの中で、化学反応が起きて爆発する、という仕組みです。
その化学反応が、ややこしいだけです。
その化学反応は、ブースト型核分裂弾の画像を添付したので、こんな感じで機能している、と捉えて頂くと、少しわかりやすくなると思います。
■ アメリカのコメント
アメリカのアーネスト大統領補佐官は、6日の会見で、「水爆実験を成功させたとの北朝鮮の主張は、我々の初期分析と不一致だ」と疑う姿勢を見せました。
いずれにしても、北朝鮮が大バクチに出たことは確からしいです。
問題は、 大バクチに出た目的です。
■ 日刊ゲンダイの記事 まとめ
●北朝鮮の目的は、揺さぶりをかけるため。相手はアメリカではなく、中国。
中国と北朝鮮は、関係が冷え込んでいる。
●北朝鮮によるプロパガンダ(思想についての政治的宣伝。例えば、世の中の思想を変えてマインドコントロールするようなこと。)
●政治利用、世論をあおるため。
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■ サラート永山の分析
北朝鮮は、本当はロシアとの関係悪化を恐れている。
なぜなら、ロシアから核開発技術を伝授してもらえる、兵器を調達出来るなど、軍事的、政治的に助けてもらえるから。
でも、北朝鮮は今、中国と関係悪化。
中国と関係悪化してると、お父さん役のロシアにも嫌われちゃう…
どうしよう…と悩みに悩んで、中国に揺さぶりをかけて脅かして、立場を良くしよう!と考えた。
そのように、脅かして揺さぶりをかける政治的な策略は、昔から代々伝わる手口では。
お父さんの金正日も、そのようにして生きてきた!
だから、金正恩も、おいらも同じことを儀式的にやったのサ!
という考えでは?
そういう計算があるのだと、サラート永山は思います。
※「おいら」は、東京下町の方言で、ビートたけしさんが使っていたから流行った、という情報もあります。
ビートたけしさん、ご本人が読んでいたら「なんだ!このやろう!」と怒らないでくださいね。
イメージとして、金正恩が自分を「おいら」と言いそうだから書いただけです!
今回の水爆実験は、アメリカに対して、どうこう…という問題ではないと思います。
下記に、北朝鮮のお父さん役のロシアの外務省の声明をわかりやすくまとめます。
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参考資料
ロシアの通信社 スプートニク
2016年01月06日 20:19
ロシア外務省のザハロワ報道官は、次のようなコメントを発表しました。
ロシアは、北朝鮮による水爆実験の事実が確認された場合、これが核兵器開発の道における北朝鮮の新たな一歩となり、これが国際法とこれまでの国連安全保障理事会決議への重大な違反であることを確信している。
「このような行為は、朝鮮半島情勢を悪化させる危険性をはらんでいる。朝鮮半島はそれでなくても極めて高い軍事・政治的対立のポテンシャルを特徴としている」
報道官は、北朝鮮当局が1月6日に水爆実験を成功させたと発表したことについて、ロシアは注意深くこの声明を調査し、技術管理情報を分析していると述べました。
「この状況において、全当事者に最大限の自制を保ち、北東アジアの緊張を制御不能なまで高める可能性のある行動を取らないよう呼びかける」
ロシアは、6カ国協議プロセスと、地域の安全に関する対話を早急に開始すること、朝鮮半島問題を外交的に解決する立場を確認した。
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■ 国連安保理の動き
北朝鮮が、水爆実験を発表したことを受け、米国と日本の要請に従い、緊急会合を開くことを決定しました。
■ 日本国内の反応
長崎の被爆者や拉致被害者の家族から怒りの声が上がった。
■ 元外務省主任分析官で作家の佐藤優さんのコメント まとめ
核弾頭の小型化に向けた実験であれば、弾道ミサイルへの核搭載につながる恐れがある。
弾道ミサイルの射程がアメリカに届けば、米英と北朝鮮との関係が急速に緊張する。
まずは、北朝鮮の公式発表を注視し、目的を正確に分析する必要がある。
画像は、英語で調べたブースト型核分裂弾です。










