中国の共産党機関紙
「人民日報」系のニュースサイト「人民網」の
発表です。
9月3日の
抗日勝利軍事パレードで
中国人民解放軍は
「J-10(殲-10)」をはじめ、
電子偵察機など、
多数の新しい戦闘機を披露してくれる予定
とのことです。
【殲の読み方について】
中国語では、
日本語で言う戦闘爆撃機のことを
殲轟機(ジエンホン・ジー)
と言います。
よくニュースで報道される殲は、
ジエンと読むのだと思われます。
【電子偵察機とは】
文字通り、電子を偵察します。
敵国の軍用機などの
電子装備や電子システムの
様子を調べる軍用機のことです。
搭載しているものは、
レーダ電波、無線方位の探知器、
電波の解析器、
レーダ電波妨害装置です。
電子戦に使います。
電子戦とは、
電磁波を使った軍事行為です。
電磁波でやり取りする、
ということです。
電磁波合戦、電磁波でケンカする、
という表現をすると
わかりやすいと思います。
中国は、敵国との電磁波による戦争で
使う電子偵察機を国際社会に
誇示したいようです。
誇示の意味は、
得意になって見せること。
きっと、電子偵察機に
自信があるのでしょうね。
電子偵察機の
ボディや操縦席、構造なども、
知りたくなりますね!
専門的な奥深いことを
以下に示します。
【 電子偵察機の役割と得意技】
結論から言うと、
敵国の諜報活動という邪魔者を
なくすことです。
軍事活動には、
諜報(ちょうほう)活動というのが
あります。
国の安全のために
情報を集める活動のことです。
国際的な言葉では
インテリジェンスと言います。
情報機関が担当します。
外国の軍事や政治、経済の情報を
集めます。
秘密的に、時には非合法的手段に
行う場合をスパイ活動と言います 。
スパイというと
まるで映画みたいで
カッコよく聞こえる言葉ですね。
でも、
スパイ軍用機とも言える
中国の電子偵察機などの披露は、
映画の世界ではなくて
リアルの世界のことなんです。
戦争映画は、リアルの戦争を
元にして作られました。
だから、映画みたい!
と思うことは
本当はリアルのことが多いんです。
敵国の諜報活動に支配されたら
負けてしまいます。
そのための軍事の技術を防諜と
言います。
英語で、
カウンターインテリジェンス
と言います。
外国の政府や
最近、過激化しているテロリスト
による自国(こちら側の国、味方の国)
への諜報活動(スパイ活動)や
破壊活動を無力化する
という意味です。
それをしないと
負けてしまいます。
防諜をして、お互いに
スパイ活動を邪魔しあいます。
電磁波や信号などでやるので
目に見えないから、
民間人からは、わかりにくいです。
でも、空中では
電磁波などが飛び交って電子戦という戦いが
起きています。
【電子戦って、どういうものか?】
アクティブ方式が有名です。
アクティブ方式とは、
ノイズ・ジャミングという
電波ノイズで信号を受信できなくするものと、
欺瞞(ディセプション)という
2つの方式があります。
【ノイズ・ジャミングとは】
周波数の強いノイズ電波を
放射します。
そうすると、
同じレーダー波の使用する電波が
本来の目標物からの反射波を
隠蔽出来ます。
電力妨害とも言います。
今、「反射」と書きました。
軍隊では、
敵国から向けられたレーダーなどが
反射するのをなくさないと
なりません。
居場所が見つかるからです。
よくニュースで報道している
ステルスというタイプの戦闘機も
敵国から、
こちら側の位置を知るために
向けられたレーダーを
特殊な作りにより吸収して、
相手側に反射するのを防いで
位置をわからなくする仕組みです。
特殊な作りとは、
軍用機や潜水艦などのボディの
デコボコ型の材質とか、
ペッタンコ型の形などがあります。
ペッタンコ型だと
レーダーを向けられた時に
相手に対して反射しにくいのです。
パンを踏んだみたいな
ペッタンコな作りの軍用機や潜水艦は
ほとんどステルスです。
ペッタンコ型の軍用機や潜水艦を
見たら思い出してください!
ペッタンコ=ステルス
と覚えておくと覚えやすいと
思います。
【おわりに】
専門的過ぎるマニアックな世界に
ご案内してしまいました。
最後までお付き合い頂き、
ありがとうございました。
自分は、陸上自衛隊の訓練経験者で
戦争体験者の実話や
第一空挺団(日本の特殊部隊)などの
訓練の苦労話も聞かされております。
そういう経験があり、
マニアックです。
これからも、
軍事ジャーナリストの卵として
陸上自衛隊の
経験を活かした記事を
執筆したいと思います。
日々、勉強中です。
またお読み頂けたら幸いです。
